海外安全対策情報(令和元年度第3四半期)

2020/1/6

1 武装勢力の侵入・誘拐事件等の発生状況

 

○2013

・ 2月中旬、サバ州東海岸沿岸のラハ・ダトゥ地区へ「スールー王国」を自称するフィリピンからと見られる数百人の武装勢力が侵入しました。これに対して、マレーシア治安当局(マレーシア軍及び警察)は攻撃を行い、これにより武装勢力の大半が死亡又は拘束され、6月に作戦終了が宣言されました。
・ 11月中旬、センポルナ地区近海のポンポン島において、同島に所在する施設に宿泊していた外国人旅行者2名が、フィリピンのアブサヤフと見られる武装集団に襲撃され、1名が射殺、1名が誘拐された後、約1か月後にフィリピンで身柄が保護される事件が発生しました。
 

○2014

・ 4月2日、センポルナ地区沖合のシンガマタ島にあるリゾートホテルで外国人観光客等が,5月6日、ラハ・ダトゥ近郊のバイキ島で養魚場の中国人マネージャーが,6月16日、ラハ・ダトゥ近郊のクナで養魚場経営の中国人等がそれぞれ武装集団に誘拐される事件が発生しました。また、7月12日、センポルナ沖マブール島のリゾートホテルが武装集団に襲撃されました。
・ 7月19日、マレーシア政府は、サンダカン、キナバタンガン、ラハ・ダトゥ、センポルナ、タワウ各地域の沿岸から3海里の地点からフィリピン国境までの海域(シパダン島等の島嶼部周辺海域を含む)に対して、夜間外出禁止令を発出し、対象地域を渡航する船舶への取り締まりを強化しました。
・ 10月30日、コタキナバル市南方のペナンパン地区で、スールー王国軍協力者のリクルート及び資金獲得のための強盗事件を起こしていたフィリピン国籍者2人が、警察との銃撃戦で死亡する事件が発生しました。
 

○2015

・ 5月14日、サンダカンの海上にあるシーフードレストランの共同オーナー及び顧客2名が、4人組の武装したグループに誘拐される事件が発生した。このうちオーナーについては、11月8日にフィリピン及びマレーシアの仲介者によって解放されましたが、顧客は18日、武装グループによって殺害されたことが確認されました。
 

○2016

・ 5月7日及び9日、マレーシアの治安当局は、「スールー王国軍」の関係者と思われる22名を治安違反・特別対策法に基づき逮捕しました。警察幹部によれば、逮捕された者は、同軍勢力がマレーシアに侵入するための内通を行っていた模様です。
・ 4月1日、センポルナ沖合,7月9日及び18日ラハ・ダトゥ沖合,9月11日及び27日センポルナ沖合,11月5日サンダカン沖合及び19日ラハ・ダトゥ沖合,12月8日センポルナ沖合で漁船が武装集団に襲撃され、それぞれマレーシア人,フィリピン人,インドネシア人の乗員が誘拐される事件が発生しました。
 

○2018

・ 9月11日センポルナ沖合のガヤ島で漁船が武装集団に襲撃され、インドネシア人の乗員2人が誘拐される事件が発生しました。
・12月6日,ラハ・ダトゥ沖でインドネシア人2人及びマレーシア人1名がフィリピンの武装グループ(アブ・サヤフ・グループ)に誘拐される事件が発生しました。2019年4月,マレーシア人はフィリピン軍に救出された後,フィリピン軍と武道グループの交戦中に受けた銃弾がもとで死亡。インドネシア人1人も脱出中に死亡が確認されています。
 

○2019

・6月18日,ラハ・ダトゥ沖で10名の漂流民(Sea Gypsies)と見られる漁船の乗組員が,アブ・サヤフ・グループ関連の武装グループと見られる集団により誘拐される事件が発生しました。その後9名が解放されました。
・9月23日,ラハ・ダトゥ沖で3名のインドネシア人乗組員が,アブ・サヤフ・グループに誘拐される事件が発生しました。12月、うち2名が救出されました。

 

2 我が方政府が発出する危険情報

近年,マレーシア関係機関の警備強化により、サバ州東海岸一帯の大部分及び周辺海域での海賊事件,身代金目的の外国人誘拐等はしばらく沈静化していましたが,2018年9月以降再び誘拐事件が複数回発生しています。同地域沿岸部には引き続き夜間外出禁止令が発出されています。また,様々な武装勢力が活動を行っていることもあり,サバ州東側の島嶼部及びその周辺海域,サバ州東海岸のうち,サンダカン,ラハ・ダトゥ,クナ及びセンポルナ周辺地域に危険情報「レベル3:渡航は止めてください(渡航中止勧告)」が発出されています。また,サバ州東海岸のうち,上記「レベル3」発出以外の地域(タワウを含む)には,危険情報「レベル2:不要不急の渡航は止めてください」が発出されています。
なお、上記以外の地域(コタキナバルを含むその他の地域)については、危険情報は発出されていません。

 

3 治安情勢及び一般犯罪の傾向

 
(1)サバ州における犯罪発生状況(2018年)(出典:SABAH STATISTICS YEARBOOK 2018)
  ○ 犯罪発生件数7,791件(2017年より47件(約0.6%)減少)
  ○ 罪種別犯罪発生件数(2018年)
    【凶悪・粗暴犯】
    殺人37件,強盗149件,傷害216件,強姦178件等
    【財産犯】
    侵入盗1,881件,ひったくり6件,自動車盗160件等
 
(2)サラワク州における犯罪発生状況(2018年))(出典:SARAWAK STATISTICS YEARBOOK 2018)
  ○ 犯罪発生件数7,055件(2017年より686件(約8.9%)減少)
  ○ 罪種別犯罪発生件数
    【凶悪・粗暴犯】
    殺人16件,強盗321件,傷害328件,強姦160件等
           【財産犯】
    窃盗3,218件等

 

4 邦人犯罪被害の事例

   管轄内における事件の発生は報告されていません。
  

5 テロ・爆弾事件発生状況

  管轄内における事件の発生は報告されていません。
 

6 誘拐・脅迫事件発生状況

  日本人被害の事件は報告されていません。
 

7 対日感情

  基本的に良好であり,特段の変化はありません。
 

8 日本企業の安全に関する諸問題

  特に問題発生したとの情報は報告されていません。