令和6年度 対マレーシア草の根・人間の安全保障無償資金協力「サバ州パパール地区児童養護施設送迎用車両整備計画」贈与契約署名式の実施

令和6年11月22日
(右)CFF 安部光彦代表 (左)コタキナバル領事事務所 山下所長

令和6年度 対マレーシア草の根・人間の安全保障無償資金協力「サバ州パパール地区児童養護施設送迎用車両整備計画」贈与契約署名式の実施

○日 時:令和6年11月21日(木)
○場 所:在コタキナバル領事事務所
 
 11月21日、日本国政府は、サバ州サバ州パパール地区で児童養護施設を支援するCaring For The Future Malaysia(CFFマレーシア)に対し、草の根・人間の安全保障無償資金協力プログラムを通じて、学校送迎用車を1台提供することを決定し、山下義人 在コタキナバル領事事務所長およびCFFマレーシア 安部光彦 同代表との間で本件贈与契約を締結する署名式が行われました。

 CFFマレーシアは、ドゥスン族、カダザン族、マレー族、バジャウ族など、多様な民族が暮らす町パパールにあります。2008年の設立以来、CFFは児童養護施設の運営について地域コミュニティの理解を得るよう努力し、さまざまな困難を乗り越え、困窮する子どもたちが通常の生活を送り、教育を受けられる生活支援システムを構築してきました。最近では、日本の学生とともに井戸を掘り、その水を地域コミュニティに提供するプロジェクトに携わっています。
 
 CFFは自立した組織であり、運営費のほとんどは、施設内でさまざまな活動を体験するために日本の大学の学生が支払う参加費です。

 また、ワークキャンププログラム(年間100~150人の学生)からの収入のほか、日本人学生とマレーシア人学生向けのインターンシッププログラムも提供しています。
 
 このプログラムは、児童福祉、青少年育成、環境保全型農業など、学生のニーズに合わせて調整されています。これらのプログラムによる収入は、経済的に自立した施設運営を行う上で、ワークキャンプや物販収入などと並んで重要な収入源の一つとなっています。また、現在施設で暮らす子どもたちが将来サバ州の担い手として活躍できるよう、CFFマレーシアでは無農薬の野菜、果物、家畜(豚、鶏、ヤギ、魚の養殖)、雨水の再利用、ソーラーパネル発電、敷地内の生ごみの堆肥化など、持続可能な農業技術の習得にも力を入れています。
 
 最近になって、学校送迎用車両が経年劣化により度々故障するようになり、児童達を安全に学校に送迎することが困難になる事態に直面していました。同施設はこれまで質素な生活を送り、倹約に努めてきましたが、コロナ禍による収入減も重なって、新しい車両を購入する予算を確保することが難しい状況でした。

 そこで、本件支援を通じて、CFFマレーシアに学校送迎用車1台が整備されることになり、児童達の通学の安全性・利便性が向上し、もって児童達に対する教育機会の確保に貢献することが可能となりました。
 
【サバ州パパール地区児童養護施設送迎用車両整備計画】
 ○供与限度額:36,713米ドル
 ○供 与 品 目 :学校送迎用車両1台
 ○要 請 元 :Caring For The Future Malaysia(CFFマレーシア)
 
CFF Mr. Chin Chi Kiong 副社長 
 
贈与契約署名式
 
CFFとの集合写真