デング熱に関する注意喚起(邦人旅行者の感染)
1 邦人感染者について
平成22年9月中,サバ州に約1週間滞在した邦人旅行者がデング熱を発症していたことが判明しました。
滞在5日目に発熱するまでの訪問地は,コタキナバル,クンダサン等でした。
感染者は,発熱後コタキナバル市内のクリニックにて受診しましたがデング熱とは診断されず,帰国時の本邦空港検疫においてデング熱であることが判明しました。
その後,感染者は国内の病院に通院し,快方に向かっています。
サバ及びサラワク州では,下記2のとおりデング熱の感染が昨年に比し増大していますので,ご滞在中の皆様におかれましては下記3(4)を参考に予防に努めてください。
2 サバ及びサラワク州内のデング熱感染状況(2010年9月18日現在,馬保健省HP資料)
サバ州 1,723件(内死亡 1名)
昨年同期 778件(内死亡 3名)
サラワク州 3,501件(内死亡13名)
昨年同期 1,385件(内死亡 1名)
3 デング熱について(外務省HP渡航情報より抜粋)
(1)感染源
デング熱はデングウイルスを持つ蚊(ネッタイシマカ,ヒトスジシマカなど)に刺されることで感染します。
デング熱を媒介する蚊は,夜明け少し前から日暮れまでの間(特に朝と夕方)活動します。
(2)症状
3~15日(通常5~6日)の潜伏期間を経て,突然の発熱で始まります。
38~40度程度の熱が5~7日続き,激しい頭痛,関節痛,発疹等を伴います。
(3)治療方法
デング熱に特効薬はなく,一般に対処療法が行われます。
特別な治療を行わなくても重傷に至らない場合が多く,死亡率は1%以下だと言われています。
(4)予防方法
デング熱には予防接種も予防薬もなく,蚊に刺されないようにすることが唯一の予防方法です。
デング熱を媒介する蚊は,都市部でも多く見られることを念頭に,次の点に注意して感染予防に努めてください。
○ 肌の露出を少なくし,露出した部分には虫除けスプレー等を塗布する。
○ 室内においても,蚊取り線香等を使用して対策を行う。
○ 十分な睡眠と栄養を取るなどして抵抗力をつける。
○ 突然の高熱等の症状が現れた場合には,直ちに専門医師の診断を受ける。