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海外安全対策情報(平成25年度第1四半期)

 

1 社会・治安情勢

 1.2月中旬、サバ州東海岸のラハ・ダトゥ地区にフィリピン人と見られる数百人の武装勢力が侵入し、同地区のタンダオ村を占拠しました。これに対してマレーシア治安当局は、武装勢力に対して退去要請を行いましたが、同勢力はこれに応じませんでした。その後双方の一部での銃撃戦によるマレーシア側の死亡事案が発生したことを契機に、マレーシア軍及び警察は、武装勢力を一掃させるため拠点地区への爆撃を含む激しい攻撃を行ってきました。

 これに伴い、ラハ・ダトゥ周辺地区に対しては2月18日及び3月4日の2回にわたりスポット情報を発出した後、3月8日には、ラハ・ダトゥ、クナ及びセンポルナ周辺地域を「渡航の延期をお勧めします」に、サンダカン、タワウを含むその他の東海岸地域には「渡航の是非を検討してください」にそれぞれ危険情報を引き上げ、また、サバ州東側の島嶼部及び周辺海域には、引き続き「渡航の是非を検討してください」の危険情報を発出しました。

 報道によれば、4月上旬において、マレーシア政府当局は武装勢力の大半は死亡又は拘束したとしており、現在は戦闘で被害を受けた住民への対応を行いその成果を上げているとしており、また6月下旬においては、警察官や軍の配備を徐々に削減していますが、武装勢力の一部が逃亡していることや新たな武装勢力が侵入してくる可能性が排除しえないため、引き続き注意が必要です。

 しかし、サンダカンやタワウなどの主要都市においては、現在特に治安の悪化は認められていませんが、念のため一般犯罪等については引き続き注意を要します。

 なお、上記以外の地域(コタキナバルを含むその他の地域)については、危険情報は発出されていません。

 

2.今年に入ってから中国で発生した鳥インフルエンザA(H7N9)感染症に関する注意喚起を、4月18日及び29日にそれぞれ行いましたが、現在までのところサバ・サラワク州では感染者は確認されていません。また、サバ州当局によれば、感染者の入国防止や家禽類の防疫体制を堅実に行っているとしています。

 

3.5月5日にマレーシアの総選挙に伴う投票が行われ、治安が悪化することが心配されましたが、無事に終了しました。

 

2 一般犯罪の傾向

1.犯罪統計等

サバ州及びサラワク州については最新統計の公開はありません。2月中旬に発生した東海岸の外国人武装勢力侵入事案に際して、連邦警察は東海岸を中心に多数の警察官や軍を投入して治安維持に当たっていましたが、現在は警察官や軍の数を徐々に削減しています。また、マレーシアの総選挙に伴い、治安悪化が心配されましたが、特に治安に関する問題はありませんでした。

 

2.邦人被害事案

日本人被害の事件は報告されていません。

  

3 テロ・爆弾事件発生状況

  事件の発生は報告されていません。

 

4 誘拐・脅迫事件発生状況

  日本人被害の事件は報告されていません。

 

5 日本企業の安全に関する諸問題

  特に報告されていません。